ホームページはあるのに問い合わせが来ないとき、すぐに作り直しを決める必要はありません。まずは、相談する人が事務所を「見つける」「分かる」「信頼する」「相談する」までのどこで止まっているかを見ます。
行政書士のホームページ集客では、見た目だけを変えても相談が増えるとは限りません。在留資格、建設業許可、相続のように業務ごとに、足りない情報を一つずつ直すほうが、早く進められます。この記事では、LawProの点検表12項目を使い、当てはまらないときの直し方を紹介します。
先に、12項目を4つの領域に分けて見る
LawProが2026年10月5日に行政書士事務所47件の主なページを調べたところ、専門分野を具体的に載せていたのは14件でした。報酬と別にかかる費用の両方を具体的に載せていたのは12件で、典型的な疑問に十分に答えていると判定できたサイトは0件でした。[1]
これは、事務所の実力や受任件数を測った調査ではありません。各サイトのトップと主なページ、最大5ページを対象にした分析で、ほかのページに情報がある可能性もあります。それでも、相談者が必要とする情報を見つけやすくする余地は見えてきます。
12項目の数を競う必要はありません。まず、当てはまらない項目が集中している領域を一つ選びます。次の章では、各項目が当てはまらないときに直す方法を見ていきます。
見つけてもらう:検索と基本情報をそろえる
「地域名+分野」で検索したとき、自分の事務所のどのページが出るかを知っている
どの言葉で、どのページが見つかっているかが分からなければ、直すページを選べません。Google Search Consoleの検索パフォーマンスでは、検索クエリ、ページ、表示回数、クリック数などを確認できます。[2]
たとえば「地域名 建設業許可」「地域名 在留資格」で表示されているページを探します。表示回数があるのにクリックが少ないなら、題名や説明文、冒頭を見直します。表示自体が少ないなら、対象者、対応地域、手続きの範囲を明記したページを先に作ります。検索結果は場所や端末などで変わるため、自分で検索した順位だけで判断しません。[2]
事務所名・所在地・電話番号が、サイトと地図の情報で一致している
連絡先が媒体ごとに違うと、相談する人は迷います。事務所名、所在地、電話番号、営業時間、サイトURLを、ホームページとGoogle ビジネス プロフィールで見比べてください。
Google ビジネス プロフィールは、オーナー確認後にGoogle検索またはGoogleマップから編集できます。[3] 移転や電話番号の変更時は、サイトのフッター、問い合わせページ、プロフィールを同じ日に更新します。
記事やページに、更新日が書いてある
情報がいつのものか分かると、相談する人は読み進めやすくなります。LawProの行政書士サイト897件の実測では、更新日の情報を取得できたのは170件でした。その170件のうち77件は、取得した更新日が1年以上前でした。[1]
日付が古いことだけで内容が誤りとはいえません。ただ、表示がないと確認時点を判断しにくくなります。変わり得る内容は、公開日または更新日と公的な根拠を載せ、内容を確認していないのに日付だけを新しくしないようにします。
分かってもらう:誰の何の相談かをページで答える
トップの最初の画面で、分野と対象が1行で分かる
最初の画面で自分の相談に関係があると分かると、次のページを読んでもらいやすくなります。「行政書士事務所です」だけでなく、地域、分野、対象者を一文にします。
たとえば、在留資格を重点にするなら「東京都内で外国人を採用する企業の、在留資格に関するご相談を受けています」と書けます。実際に受ける範囲だけを記載し、広く見せるために扱わない業務を加えないでください。
重点の分野ごとに、ページが分かれている
建設業許可、在留資格、相続を一つの総合ページに並べると、必要な情報を探しにくくなります。重点分野ごとに、対象者、対応する手続き、対応地域、費用へのリンクを置きます。
最初から全業務を分ける必要はありません。建設業許可なら、新規・更新・業種追加のうち対応するものを明記します。構造化データは、ページの内容を検索エンジンに伝える標準化された形式です。[4] 設定の有無だけで相談が増えるものではないため、先に画面に表示する内容を整えます。
よくある疑問に、1つずつ答えるページがある
相談前の疑問に答えるページがあると、相談者は自分の状況を整理しやすくなります。47件の内容分析では、典型的な疑問に十分に答えていると判定できたサイトは0件でした。[1]
相続なら「最初の相談で分かると進めやすいこと」、在留資格なら「採用前に会社が確認すること」のように、実際に繰り返される質問を一つ選びます。結論、対象になる場面、相談前に確認することの順に短く書きます。
信頼してもらう:費用と進め方の不安を先に減らす
手続きごとに、報酬の目安が書いてある
費用の見通しがないと、相談する人は連絡する判断をしにくくなります。金額を一律に決めにくい手続きでも、報酬の目安、幅が出る事情、報酬に含まれる作業を分けて示します。
在留資格なら、見積もりが変わる確認項目を先に書きます。料金表の表示と事務所での報酬額表の扱いは別に確認し、所属する行政書士会の定めにも沿って整えてください。
報酬と、別にかかる費用が分けて書いてある
見積もり後の行き違いを減らすには、事務所への報酬と、行政庁に納める手数料、証明書の取得費、郵送費などを同じ欄に混ぜないことです。47件の内容分析で、両方を具体的に書いていたのは12件でした。[1]
建設業許可のページなら、「行政書士報酬」と「申請に伴って別にかかる費用」を見出しで分けます。個別に変わる費用は、金額を推測して固定せず、何が変動するのかと、いつ見積もりで示すのかを書きます。
代表の考え方と、相談から完了までの流れが書いてある
相談する人は、誰に何を頼み、どの順で進むかも確かめています。代表のプロフィールには、重点業務に取り組む理由や、相談時に大切にしていることを書きます。
流れは「問い合わせ→初回の確認→見積もり・依頼→必要書類の確認→手続き→完了」のように、実際の運用に合わせます。実績や相談者の声を使う場合は、事実と同意を確認します。
相談してもらう:連絡する最後の一歩を軽くする
スマートフォンで、どのページからも相談の入口に進める
内容を読んだあと、連絡方法が見つからなければ相談は進みません。重点業務のページと記事をスマートフォンで開き、相談の入口に進めるか確かめます。
ボタンの言葉と遷移先をそろえます。「無料相談」と書くなら、対象、方法、時間などの条件を案内ページに明記します。
相談する人が、分野・時期・不安を先に伝えられる
フォームの自由記入欄だけでは、相談者も事務所も最初のやり取りに時間がかかることがあります。フォームに「相談したい分野」「いつまでに必要か」「いちばん気になること」を選ぶ欄や短い記入欄で加えます。
たとえば建設業許可なら「新規・更新・業種追加」、在留資格なら「採用・更新・変更」など、受ける範囲に合った選択肢にします。最初から詳しい事情や資料を求めすぎないことも大切です。
相談のあと、いつごろ返信が届くかが書いてある
問い合わせページに「内容を確認し、通常は○営業日以内に返信します」のように、実際に守れる目安を書きます。休業日も同じ場所で案内します。
自動返信を使うなら、「受け付けたこと」「次に確認すること」「返信の目安」の3点を短く伝えます。返信の目安を決められない場合は、まず1週間だけ実際の返信にかかる時間を記録し、無理のない案内にします。
まとめ:作り直す前に、足りない領域から一つ直す
行政書士のホームページから問い合わせが来ないときは、全面的な作り直しより先に、12項目を4つの領域に分けて見ます。
- 検索で見つかる状況は、Search Consoleと基本情報の一致で確かめる
- 分野、費用、流れ、疑問への答えを、相談者が探せる場所に置く
- 相談の入口と返信の目安を整え、連絡する最後の一歩を分かりやすくする
今日するなら、重点業務のページを一つ開き、「分野と対象」「費用」「相談の入口」の三つが1分で分かるかを、スマートフォンで確かめてください。足りないものを一つ直してから、次の項目に進みます。
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LawProは、相談する人が分野・時期・不安を整理できる相談ナビ、相談管理、よくある疑問を伝える発信の支援を通じて、事務所の相談の仕組みづくりをお手伝いします。今のサイトでどこから直すかを整理したい先生は、無料サイト診断をご利用ください。
この記事について
- 公開日:2026年10月25日
- 確かめた日:2026年10月23日
- LawProの内容分析:2026年10月5日、行政書士事務所47件のトップと主なページ(最大5ページ)を対象。サイトに何が載っているかを見た調査であり、事務所の実力や受任件数との関係を測るものではありません。
- LawProの実測:2026年9月22日〜25日、行政書士事務所の紹介サイトに載っていた独自ドメインのうち、正常に開けた897件を対象。
出典:
- LawPro「選ばれる士業事務所の情報発信 2026レポート」第3章「士業サイト2,219件の実測と、47件の内容分析」、第5章「問い合わせを、受任につながる相談に変える」、第7章「点検表:あなたの事務所サイトで確かめたい12項目」(2026年10月23日確認)
- Google Search Console ヘルプ「検索パフォーマンス レポート(検索結果): 概要と基本設定」、Google 検索セントラル「Search Console(サーチ コンソール)の使い方」(2026年10月23日確認)
- Google ビジネス プロフィール ヘルプ「ビジネス プロフィールを編集する」(2026年10月23日確認)
- Google 検索セントラル「Google 検索における構造化データのマークアップの概要」(2026年10月23日確認)