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在留資格(入管業務)の集客:外国人本人と企業に届く書き方

在留資格を重点にする行政書士向けに、外国人本人と企業でページを分け、認定・変更・更新などの手続と相談前の確認事項を伝える発信の作り方を紹介します。多言語・やさしい日本語の注意点も解説します。

在留資格を重点業務にすると決めても、「在留資格のことはご相談ください」という一文だけでは、相談する人が自分に関係するかを判断しにくいことがあります。外国人本人が知りたいのは、今の在留資格で何ができるか、期限までに何を準備するかです。一方、雇用する企業は、採用の予定に何を確認すればよいか、社内の誰が資料を集めるかを知りたいことが多いでしょう。

入管業務の集客では、対象を混ぜずに分けることが出発点です。本人向けと企業向けに入口を作り、認定証明書交付、変更、更新など、受ける手続を示します。さらに相談前に整理してほしいことを書けば、相談する人も事務所も最初のやり取りを進めやすくなります。

この記事では、在留資格を始めたばかり、または今後重点にしたい行政書士が、相談につながるページと記事を組み立てる方法を紹介します。制度の要件や手数料は変わり得るため、公開するページには出入国在留管理庁の案内と確認日を添えます。

最初に分けるのは「外国人本人」と「企業」のページです

本人と企業は、同じ在留資格の手続について調べていても、読む順番と必要な情報が違います。1ページにすべてを詰め込むより、それぞれが最初に知りたいことから案内するほうが、相談の対象が伝わりやすくなります。

読む人最初に知りたいことページの最初に置く情報
外国人本人今の状況で相談できるか、いつまでに動くか対応する手続、相談前に分かるとよいこと、連絡方法
企業の人事・採用担当者採用・配属の前に確認すること、社内での役割対応する雇用場面、必要になり得る情報、相談の進め方

たとえば、本人向けの入口には「在留期間の更新を考えている方」「仕事や活動内容が変わる予定の方」のように、生活や仕事の変化から選べる言葉を置けます。企業向けには「海外から採用する予定がある」「在留資格を持つ人の採用・配属を予定している」といった場面から案内します。

どちらのページにも、対応地域、相談方法、事務所が実際に受ける範囲を明記します。「外国人関係はすべて対応」と広く見せるより、最初は受任できる在留資格や手続に絞るほうが、相談後の行き違いを減らせます。

手続の名前を、相談する場面と一緒に伝える

在留資格のページでは、制度用語だけを並べないことが大切です。「どんなときの手続か」を添えると、読む人は自分の相談を選びやすくなります。出入国在留管理庁は、在留資格認定証明書交付申請、在留資格変更許可申請、在留期間更新許可申請ごとに案内と必要書類の考え方を掲載しています。[1][2][3]

手続の例相談する人が考えやすい場面ページに書く内容の例
在留資格認定証明書交付申請海外にいる人を日本に呼び、就労や生活を始める予定採用・受入れの予定、予定する活動、会社側で確認する資料
在留資格変更許可申請日本にいる人の活動内容が変わる予定変わる時期、現在の在留資格、予定する活動の概要
在留期間更新許可申請今の活動を続け、在留期限後も滞在を希望する予定在留期限、継続する活動、状況に変化があるか

この表は、要件の結論をページだけで断定するためのものではありません。手続の必要性や提出書類は、在留資格や個別の事情で異なります。ページでは「まず確認すること」を示し、正式な案内へのリンクと確認日を置きます。

手数料を載せる場合も同じです。在留資格変更許可、在留期間更新許可、永住許可に係る手数料は2026年10月1日に改定されました。申請方法や許可される在留期間などで額が異なるものがあるため、事務所の報酬と行政庁に納める手数料を分け、金額の近くに根拠URLと確認日を書きます。[4] 古い記事の金額だけを転載しない運用を決めておくと安心です。[3]

企業の人事担当者向けには、採用の流れで記事を作る

企業の担当者は、在留資格の名称よりも「採用をいつ始められるか」「誰に何を確認するか」を探していることがあります。専門性を伝える記事は、制度の説明を長くする前に、社内で起こる場面を一つ選びます。

記事の題材には、次のようなものがあります。実際に受ける範囲に合うものだけを選んでください。

  • 海外から採用する前に、人事担当者が整理する採用予定・職務内容・入社予定日
  • すでに日本にいる人を採用するとき、最初の相談で確認したい在留カードと予定業務
  • 在留期限が近い従業員について、更新の相談前に会社がまとめておく情報
  • 配属や職務内容の変更を予定するとき、相談前に時期と変更内容を整理する方法

たとえば記事の冒頭を「海外からの採用では、候補者が決まったあとに、職務内容と入社予定日を社内で確認しておくと、最初の相談で状況を伝えやすくなります」と始めます。そのあとで、事務所が確認する項目と、制度の公式案内へ進むリンクを置きます。

「この職務なら必ずこの在留資格になる」といった断定は避けます。企業の事業内容や本人の経歴などで確認する点が変わるためです。必要な資料を事前に確定したように見せず、「状況に応じて確認する資料が変わります」と伝えるほうが、相談の入口として正確です。

本人向けのよくある疑問は、短く一つずつ答える

本人向けのページでは、専門用語の説明だけでは不安が残りやすいものです。相談で繰り返される疑問を一つずつ記事にすると、相談前に状況を整理してもらえます。

たとえば、次のような疑問を題材にできます。

  • 在留期限が近いとき、相談前にいつまでの日付を確認すればよいですか
  • 今の仕事と違う活動を始める予定があります。何を整理して相談すればよいですか
  • 海外にいる家族を日本に呼ぶ予定があります。最初に分かるとよいことは何ですか
  • 相談では、在留カード、パスポート、これまでの手続に関する書類を持参したほうがよいですか

答えは、「最初に確認すること」「相談で聞くこと」「公式案内」の三つに分けると読みやすくなります。持参書類を案内する場合は、全員に同じ書類が必要だと読める書き方を避けます。たとえば「お持ちなら、在留カードやパスポート、これまでに入管へ提出した書類を確認できるようにしてください。必要な資料は、状況をうかがってからご案内します」と書けます。

相談フォームにも、詳しい事情を最初から長文で書いてもらう必要はありません。「相談したいこと」「在留期限または予定日」「連絡しやすい言語」を短く選べるようにすると、本人の負担を抑えながら初回の確認に役立ちます。

多言語とやさしい日本語は、正確さを保って用意する

多言語の案内は、対応できる言語だけを表示します。機械翻訳をそのまま公開したり、通訳・翻訳の対応範囲を曖昧にしたりすると、重要な条件が正しく伝わらないおそれがあります。翻訳文を用意する場合は、誰が確認するか、法令・手数料・必要書類の更新時にどの言語版を更新するかも決めます。

日本語のページには、やさしい日本語の案内を別に用意する方法があります。出入国在留管理庁と文化庁のガイドラインは、伝えたいことを整理して情報を取捨選択すること、三つ以上のことを言うときは箇条書きにすること、受身や使役の表現をできるだけ使わないこと、簡単な言葉を使い、ふりがなをつけることなどを示しています。[5]

たとえば、通常の案内とやさしい日本語を次のように分けられます。

通常の案内:在留期間の更新を希望する場合は、在留期限までに申請についてご相談ください。

やさしい日本語:日本に もっと 長く 住みたい 人は、在留カードの「在留期限」を 見てください。期限の 前に、相談してください。

やさしい日本語は、情報を少なくすることではありません。期限、相談方法、持ち物、費用のような重要な情報を、短い文と見出しで誤解なく伝える工夫です。翻訳版と同様に、更新日と原案を管理します。事務所だけで対応しにくい制度一般の質問には、出入国在留管理庁の多言語・やさしい日本語の相談案内も紹介できます。[6]

申請取次を伝えるなら、制度と表示を正確にする

申請等取次制度は、在留諸申請などで本人出頭を原則とする手続について、地方出入国在留管理局長が適当と認める者が、外国人本人の申請等を取り次ぐことを可能にする制度です。[7] 行政書士が申請等取次者となるには、所属する行政書士会を経由して地方出入国在留管理局長に届出をする必要があります。[8] 日本行政書士会連合会も、届出を行った申請取次行政書士の業務として、入管法に規定する申請に関する申請書・資料・書類の提出や提示を案内しています。[9]

そのため、届出済みである場合に限り、事実に沿って「申請取次行政書士」であることと、取り次げる手続の範囲を案内します。「必ず本人が出頭しなくてよい」とは書かず、制度の対象や手続ごとの取扱いを確認する案内にします。

行政書士職務基本規則の第59条は、行政書士が申請取次制度等の発展に寄与すると定めています。第60条は、地方出入国在留管理局長への届出を希望する行政書士に特別倫理研修の受講を求めています。第61条は、申請取次行政書士が、偽りと知りながら資料を提出すること、虚偽の説明をすること、申請人または入管法上の代理人から直接依頼を受けずに第三者を介した申請取次をすることを禁じています。第62条は、国籍に関する書類の作成を受任した場合、依頼者の意思を尊重し人権に配慮することを定めています。[10]

発信では、届出や対応言語、対応地域、受ける手続を事実どおりに書きます。許可の確実性を示す表現、実態と異なる実績表示、制度を誤解させる言葉は使いません。公開前には、広告に関する事実確認も含めて見直してください。

まとめ:一つの業務ページを、二つの相談の入口に分ける

在留資格の相談を増やす発信では、情報量を増やす前に、誰が読むページかを決めます。

  • 外国人本人向けと企業向けで、知りたいことと相談前に整理することを分ける
  • 認定証明書交付、変更、更新などの手続を、相談する場面と一緒に示す
  • 手数料や要件には、出入国在留管理庁の案内と確認日を添えて更新する

今日取り組むなら、現在の在留資格ページを一つ開きます。そこに「外国人本人の方へ」と「企業のご担当者へ」の入口を置き、それぞれに相談前に分かるとよい三項目を書いてみてください。

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この記事について

公開日:2026年10月27日

確かめた日:2026年10月23日

出典:

  1. 出入国在留管理庁「在留資格認定証明書交付申請」(2026年10月23日確認)
  2. 出入国在留管理庁「在留資格変更許可申請」(2026年10月23日確認)
  3. 出入国在留管理庁「在留期間更新許可申請」(2026年10月23日確認)
  4. 出入国在留管理庁「令和8年10月1日付け在留許可手数料の額の改定等について」(2026年10月23日確認)
  5. 出入国在留管理庁・文化庁「在留支援のためのやさしい日本語ガイドラインの概要」(2026年10月23日確認)
  6. 出入国在留管理庁「外国人在留総合インフォメーションセンター・ワンストップ型相談センターなど(やさしい日本語)」(2026年10月23日確認)
  7. 出入国在留管理庁「申請等取次制度」(2026年10月23日確認)
  8. 出入国在留管理庁「弁護士・行政書士の方」(2026年10月23日確認)
  9. 日本行政書士会連合会「行政書士の業務」(2026年10月23日確認)
  10. 日本行政書士会連合会「行政書士職務基本規則」第59〜62条(PDF)(2026年10月23日確認)